漁獲量が極端に少ないため「幻の魚」とも言われた高級魚マツカワの水揚げが昨年度、北海道全体で前年度の約3倍の125トンに増え、過去最高となった。道などが稚魚放流を進めてきた襟裳岬以西の太平洋海域の漁獲量が大幅に増えたことが要因で、北海道水産林務部は「増殖事業が軌道に乗った」とみています。
マツカワは大型のカレイで、主に太平洋沿岸で漁獲されますが、身が厚くて歯応えがよく、食通の人達には、うまみではヒラメをしのぐとも評価されています。最盛期の1967年には、全道で60トン近い水揚げがあったとされますが、80年代には1トン未満まで激減したということです。
北海道がまとめた昨年度の水揚げでは、主産地の襟裳岬以西の太平洋が前年度の約4倍の85.5トン、金額も約3倍の8千5百万円を記録するなど豊漁となっています。道内全体でも、正確な記録が残る91年度以降では、最高だった2007年度の40トンを大きく上回っています。
水揚げが増えた要因について、道水産林務部は、06年度から100万匹以上の大量放流を始めたことが大きいとみていますが、マツカワは水揚げできる35Cm以上になるまで放流から2〜3年かかり、昨年度からようやく大量放流分の水揚げが可能になっていました。
「王鰈(おうちょう)」の名前で高級魚としてのブランド化を進めている襟裳岬以西の太平洋海域では、放流による漁獲増を歓迎する。昨年度の4倍となる約15トンの水揚げがあった日高中央漁協の吉田正彦参事は「漁獲量が順調に伸び、漁業者の経営を支える魚種に育ってほしい」と手応えを語っています。
ただ、漁獲量が増えた割に知名度がまだ低いため、5年前に1Kg1700円だった浜値が最近では1000円程度まで下がっており、消費拡大が課題となっています。
活締めした王鰈を道漁連がインターネット通販サイトで販売し、道がPRするなど行政と漁協が一体となった拡販策を展開しており、道水産振興課は「今後は魚価向上のため、積極的にPRに努めたい」としています。
稚魚の大量放流の成果で、水揚げが急増したマツカワ

記事と写真は北海道新聞より引用・借用しました。
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